2018年秋冬パリコレバイイング報告 Vol.6

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2018年秋冬パリ、プレコレクション終了しました。

最後の日は外で食事をという気分にもなりホテルの近くのカフェに寄りました。

(病み上がりの顔ですみません)

またメーカーやブランドの方々には、アポイントの多々変更や、

展示会場でのお気遣いも頂きました事、この場を借りてお礼申し上げます。

勿論その為バイイングはしっかり出来ましたのでご安心下さい。

最後に、今回のバイイングで強く感じた事をまとめさせていただきました。

それは、各デザイナーがそれぞれ「対比」に視点をあてていたということでした。

ニナリッチは、ステージ=表舞台と裏舞台の対比。

そしてパープルとレッドを組み合わせる強烈な色の対比。

オスカーデラレンタは、秋冬商品に海の生物等をモチーフにしてデザインしたという対比。

そしてカジュアルな海のモチーフをドレスに生かすという大胆な対比。

アンドゥムルメステールは、ジャケットなのに袖と丈が短く、

ベストなのに丈が長く、そのデザイン性の対比。メンズとレディースの対比。

ハイダーアッカーマンは、ラグジュアリーで華やかな人達と

世界とマイノリティな民族のローカルチャーの美の対比。

それぞれが対比から生まれる新しい美です。

バイイングにしても、ハイテクが進み画像と価格があれば

バイヤーでなくても誰でもオーダーをとることは出来るでしょう。

また、ある程度の売れ筋データが有れば誰でもバイイング出来るでしょう。

しかし、長く私の店に通い続けてくれるエグゼクティブで知的で感度の高い

キャリアな顧客様を満足させる商品は、現地でデザイナーの意図を感じ、そして共感し、

微妙なサイズ感や仕上げのスタイリングまで考えたローテクなバイイングからしか生まれず、

それは私にしか出来ないのです。

時代は今、ハイテクとローテクが混在しその差は拡大して行きます。

それはとても過ごしにくく違和感があると思われますが、

人々はその困惑する中でも器用にも新しい生き方を見つけていけるのではないかと思います。

その為にパリまで行くわけですから体調が悪くてもバイイングを休むわけにはいかないのです。

パリで診察を受けた病院は大きな病院でしたので設備面では安心はしていました。

しかし言葉が通じないとか多面でとても不安でしたが、

そこにおられる日本人の先生の姿を見ただけで不安が無くなり、

さらに基礎的で的確な診断を受けただけでほっとして治った気になったほどでした。

サイエンスな世界だけでなく人の暖かさ無しでは何も完結しない…。

ここでも対比の必要性を感じさせました。

今回も沢山の事を経験し感じたことを、自分のお店で活かしていきたいと思います。

では明日から春夏のコレクションをご用意し皆様のお越しを心よりお待ちしております。

オーナーバイヤー岩高

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★ザ・ロウとクロスは画像NGでお見せできませんが素晴らしい内容でバイイング終えております。

また、マルタンマルジェラ、MM6メイン、08サーカス、

サカイプレコレクションは2月東京の展示会でオーダー予定です。