2017年秋冬 パリバイイング 最終日

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パリ、2017年秋冬バイイング最終日は、ma+クロス。

クロスのレディースは今世界的にとても好調のようです。

それは私も納得。バイイングの時はどんな格好で行かれるのですか?とお客様からもよく聞かれます。バイイングにはプレコレクションと、パリコレクションと2回あるので、今回のプレコレクションには、クロスのように、リラックスしながら、動きやすく、サンプルの試着がしやすいファッションアイテムを選びます。

出張前日にお店に並ぶクロスのオレンジ色のジャージチュニックが自分のほうを見ている気がして今回はこれかな!という乗りでセレクト。パリは氷点下の寒さと聞いていましたので、ロングのムートンを着ていくことにしていましたから、その下に着れるクロスの煉瓦色のロングニットも購入しました。

クロスのショールーム内の画像はNGですので、いつもの中庭からクロスのスタイリングをご紹介を致します。

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いつものクロスのショールームの中庭。

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オレンジのチュニックは少し厚手のジャージ素材。煉瓦色のニットはヤックという素材で、カシミヤと同じ極上の肌触りと軽さと暖かさを兼ね備えています。他に黒とボルドーの2色があります。

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胸元は、お気に入りのワークスタットのシルバーネックレスを。

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ボトムはレザーレギンスで、ニットのコーディネートに少しハードさを加えます。

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そして今回のバイイングで最も重宝したクロスのレザーバック。クロスならではの柔らかさと肌触りが気に入っています。バイイングには携帯とお財布とパリの地図とリップが入るちょうど良い大きさでした。

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パリの街を歩き回れるアンドゥムルメステールのローヒールブーツがバイイングには欠かせません。

2017秋冬は、新素材でオレンジのチュニックと同型のアイテムが登場します。またレンガ色のニットに代わるものとして、カシミヤのニットコートと、ショート丈のフード付きニットが、赤、白、黒と、とても可愛かったのでオーダー入れました。

続いて社長のメンズクロスをご紹介します。

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ロング丈の羽織は、少し表面が極細のリブ状になっています。伸縮性に優れた気心地の良い素材です。2016秋冬一番活躍したアイテムだったとの事。

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パンツは定番のヘビージャージ。カーボンカラーのクロス独特の色のニュアンスが絶品です。ブーツは毛穴が特徴的なピッグリバースのスパイラルジップです。

そして中庭の一角には、アーティストDusan Reljinの作品が飾られていました。

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Dusan Reljinは、写真家・プロデューサーとして知られ、Robert Del Naja率いる1.6という世界的に有名なグループの〝Massive Atack”という曲をプロデュースしたことでも有名です。

そして、パリに行く前にクロスから初の動画が送られてきました。フィルムのスタイリングはLario Steeleとma+の2017秋冬コレクションで、ムービーはma+のプロデュースによるものです。

テーマ『HOLD HARD』

http://maurizioamadei.it/hold-hard/

直訳:昨今、私達にとってショッキングな挑戦やイベントを体感する事が益々多くなってきています。そんな中私達は立ち上がり続け、一歩も引かないひたむきな姿勢を保つ事『HOLDHARD』が必要です。フィルムは2016年9月にNYで撮影され、翌年1月20日にリリースされました。『HOLDHARD』〝一歩も引かないひたむきな姿勢を保つ”その時です。

アマディ氏は、この動画を作ることにより、デザイナーである自分自身の〝常に一歩も引かないひたむきな意志”は、離れていても、私たちバイヤーや、バイヤーの向こうに自分の作品を待つユーザーに伝えられると信じていると伝えたかったのではないかと思います。

そして、もう一人が、元デザイナーアンドウムルメステール女史の言葉『WHAT REMAINS IS FUTURE』。

 直訳:未来に私達は何を残すのか、残せるだろうか…。

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アンドウムルメステールが2014年に東京に来日した際に限定で作られた記念のキャンバス地のバックです。

私もパリでクロスのバックとセットでずっと持ち歩きました。

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『WHAT REMAINS IS FUTURE』

未来に私達は何を残すのか、残せるだろうか…。

この言葉は、2017秋冬プレコレクションのアンドウムルメステールのテーマ『LAVENIR』〝未来”にも繋がっていいます。

バイヤーとしての私は未来に何を残せるのだろうか…。

自分自身に置き換えてみる。バイヤーとしての使命は単なる商品を買うことではなく、デザイナーと出会い、その作り手のメッセージを服を通し、ファッションを通し、それを纏い着る事で心の安らぎや満足を得る。それはストレスの多い日常には大切な時間を持つ事であり、重要な事なのです。

クロスの服を着てパリのカフェで休める心地良さ…。

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その気持をバイヤーが自分のお店に持ち帰り、自分のフィルターで表現し、一緒に働く信頼するスタッフに語り継ぎ、そして一人一人のかけがえのない言葉により、お客様に受け継がれていく…。

私たちが未来に残せる事とは、日々のそんなことでいいんだと思う。

3月2日から再びパリコレ。また新たな感動を受け継いでまいりますね。

オーナーバイヤー岩高