2016年秋冬パリバイイング報告(最終日)

▼パリバイイング最終日。
最後のブランドは、アルベールエルバスの去ったランバン。
展示会場に不安と期待を持ちながら入ると、意外にも、いつもと変わらぬ熱気に溢れていました。
これは大丈夫!と直感しました。
2016年秋冬プレコレクションをデサインチームで完成させたランバンは、80年代のニューロマンティックがテーマ。
フリルやレース、パフスリーブ、ミックステクスチャー等、
ブリティッシュロックが満載で、とても若返ったコレクションでした。
その訳は、デサインチームに洋服はクロエから、シューズ、バックはセリーヌからのスタッフを抜擢したからとのこと。
画像はNGですので、若がえったコレクションの一部をご紹介します。

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▼バイイング最終日はナイトフライトで日本に帰る為、空港までの迎えのタクシーまであと1時間。
今回は体調を壊したりして殆どパリのショップのリサーチは行けなかったので、
残りの1時間はサントノーレに先月オープンしたパコラバンヌのショップへ。
25日のオープニングパーティーに招待されてましたが行けなかったので見てきました。
場所はパリ最古のシャネルの店があるかの有名なカンボン通りです。
ショップはパコラバンヌのアイコンの⚪を使った壁面でモードさに溢れていました。
早速ウインドウには春のコートがディスプレイされてました。
マトッテイにも同じコートが先日入荷しています。
パリで話題のパコラバンヌ。是非ご覧くださいませ。

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▼パコラバンヌのショップの通りには、ココシャネルがパリに始めて開いたショップがあります。
シャネルのショップは今や沢山ありますが、ここは意外にも静かでその当時の趣のままにたたずんでいるような気がします。
ウインドウには春のディスプレイが並んでいますが、何故か最後の2枚は、
ランバンのディスプレイに少し似ているような気がしました。
パリでは、アルベールエルバスはディオールではなくシャネルに行くのではないかとの噂もあることから、
そう見えるのかもしれませんね。

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▼2016年秋冬プレコレクションのパリのバイイング無事終了し帰国しました。

年明けのパリのテロ事件により、パリのファッションのこれから、街の治安等の不安もあり、
今回は渡仏を断念したバイヤーも多かったと聞いておりましたが、
私たちはバイヤーの使命を果たすべく恐る恐るパリに向かいました。

そして、実際、パリはいつもと同じで私たちを迎えてくれました。
パリの人たちは動じない強さを持っている、そしてパリを愛しているからパリから決して離れることはないと感じました。

特に今回のバイイングでは、デザイナーが心から愛を持って商品提案に臨んでいると感じました。
その一部を紹介します。

⚫ディプティ
閉鎖された地下の空間で、私達だけに、特別な時間と独自の商品のプレゼンを自ら語ってくれたデザイナー。
久しぶりに感動しました。商品に対する愛と情熱をわかって、
それをお客様に伝えることが出来る店だけに売りたいという愛に心打たれました。

⚫ハイダーアッカーマン
初めてプレコレクションを行ったハイダーアッカーマンは、
バイヤー意外には商品を公開しないでほしいと一切の画像をシャットアウト。
SNSで好き嫌いを勝手に評価される時代に抗議する姿勢は、自らの商品を誰よりも愛しているからこそだと感じます。

⚫デニスコロン
カシミヤのストールは今まで沢山見てきましたが、デニスコロンのカシミヤは違っていた。
デザイナーの暖かい心が宿ったような、今までに味わったことのない軽くて包み込まれるような暖かさ・・・。
優れた商品とはデザイナーの愛情がこもっているんです。

⚫ザ・ロー
オルセン姉妹はわずか20歳代で上限無しのクレジットカードを持つ生活をしていたセレブだから
誰もが成功するのは当たり前と思うが、最初は何度も世界のバイヤーからのダメ出しを受け続け、
ようやくパリで展示会を開けるまで努力を惜しまなかったという。
ザ・ローというブランドを着ることで皆が幸せな気持ちになれるという気持ちが伝わるまで努力を続けた二人の真の愛を感じる。

バイイングの度に、沢山の愛をもらい、そして私もまた愛を届ける。

沢山愛情をもらった話はまだまだ続きますので、是非皆様にお店でさせてくださいませ。

明日からマトッテイにて皆様のご来店を心よりお待ちしております。

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オーナーバイヤー岩高