▼今回のインタビューではライターの川島蓉子さんとAKIRANAKAデザイナーである中氏が「ファッション消費のキボウはどこに?」と議題を掲げ話をされています。
一部文章を抜粋してご紹介して参ります。
▲さてまず始めに、こちらの専門誌ブレーンを簡単にご紹介。
1961年に創刊の広告・クリエイティブの専門誌。
広告の最新事例をはじめ、企画書・プレゼン、海外広告賞、地域ブランディング、空間デザイン、最新テクノロジーの活用法など、さまざまな切り口から、広告コミュニケーションの最先端をレポートします。
アイデアを作り、形にする、クリエイターを刺激する最新情報を掲載。
ここ数年、企業を取り巻く環境は大きく様変わりして、企業にも人にも変化を求めている。
ファッション業界も同様で、既存のシステムに対する疑問が突きつけられているのだが、新型コロナ問題で一気に現象化したように思う。
ファッション業界と消費者は、これからどのような方向に向かっていくのかファッションデザイナーとしてAKIRANAKAさんの話を聞いた。
●二極化が鮮明になっていく
これからは情報量の差によってファッションを選ぶ基準が変わって来る。
簡単に言えば”コモディティ化”と”アイデンティティ化”の二極化が、ますます進んで行くと中氏は言う。
機能が明快で、それに見合った価格が付随している”コモディティ”としての服は、使い手にとって役割が明快であり、これからも続いていく。
聞いて納得しながら”コモディティ”の領域では、イメージだけでなく実態が伴い、かつ進化し続けなければならないと感じた。
身に着けた人が本当に機能を体感できるか、価格との整合性が取れているのか、本質的な価値を備えていなければならない。
しかも、新しい機能を追求し進化する事も求められる。
常にイノベーションを計っていく必要もあるという事だ。
●装いは外見だけでなく内面にも向けられたもの
一方、”アイデンティティ化”については、デザイナーの創造性が問われていく領域。
「人の意識や文化の動きを鋭敏にとらえながら、未来に対する疑問を投げかけていく。それを服という媒介を通して表現していくことが肝要」と
クリエイションに向かう厳しい姿勢が垣間見える。
アメリカ滞在中にファッションデザインを学び初め、アントワープ王立芸術アカデミー在学中にイエール国際モードフェスティバルに選ばれるなど、広い土俵の上で自身を鍛え、成果が評価されてきた事実がそれを支えている。
では、中氏にとって“アイデンティティ”とは何かと問うと以下の様に正面からコメントしてくれた。
「自分で知性を感じられる服、着た時に意識の変容があり、自分が選んだ事に自信を持てる、誇れると感ずる。装いとは外面だけに向けられたものではなく、人の内面に向けられたもの」という言葉には、服が本来持っている確かな価値が宿っている。
そして最近、そういう服との出会いが少なかったとつくづく思う。
百貨店やファッションビルの店頭は、売れ筋狙いの似たような服ばかり。
売り切ろうとセール時期は早まり、売れ残った物が残品処理となる。
サーキュラーエコノミー(循環型社会)とはほど遠い状況だ。
大きな転換点を迎えている今だからこそ、思い切った舵を切る事もできるのでは?と思う。
●ビジョンを実現していくのが経営トップの役割
「本質を言語化し、向き合う人にメッセージを伝える事が重要。そこには確かなビジョンがなければいけないし、ビジョンを服という存在に置き換える力も求められる」
そこから話は、経営の視点に及んでいった。
「会社という組織において、ビジョンを実現していく役割を担っているのは経営トップ」という中氏は、自身も経営トップである。
「ゴールに向けて僕が舵をとりながら、進む方法はそれぞれのチームが考えていく。チームの果たす役割が明確であれば、全体として成長していけます。」と力強い言葉をのこした。
最初にビジョンがあって、それを実現していくために、人の創造力と労働、お金が要される。
成長していく為には、健全な循環を生み出していくことも必要と思いが広がった。
ファッション業界の経営の眼差しに、売上や利益といった数値目標だけでなく、ビジョンの実現という社会性がもっともっと宿ってほしいと思う。
そこにこそ、ファッション消費のキボウがあると期待を抱きながら―――。
この記事を読んで、やっぱりデザイナーズブランドの素晴らしさと有用性を感じました。
ファッション業界に課せられた以前からの問題に加え、新型コロナウイルスは驚くほど世界に影響を及ぼし、日常までがらりと変えてしまいました。
今後嗜好品が好まれなくなるのではと不安もありました。
この情勢では世間の目もより多く、何をするにも賛否の評価が伴い露わになる窮屈な世の中で、
一個人としてもいつもと同じようにしていては反感を買うのではと罪悪感から様々な意欲をそがれどんどん内向的になる気もしていました。
色々と考え直した時に、だからこそストーリー性があり暖かみと寄り添いのある物が今こそ必要だとも感じます。
それは商品であってもサービスであっても同じだと感じました。
インタビューで「人の意識や文化の動きを鋭敏にとらえながら、未来に対する疑問を投げかけていく。それを服という媒介を通して表現していくことが肝要」とあったように、デザイナーズブランドには哲学が宿り着ると内面的に訴え掛けられるものがあると思っています。
それはブランドステータスとは異なり、商品だけでなくストーリーを共に出来る事で愛着が湧き、所作、そして発言にまで影響を及ぼし物を大切にする精神までも養われるように思います。
ただ消費に走るのではなくずっと長く寄り添っていきたい、人も物も事も。
それを体現してくれるのは洋服だと改めて感じ、考えさせてくれた今こそ必要なインタビュー記事でした。
人の想いや気持ち無くしては、本当の意味で満たされないように思います。
デザイナーさんの想いをしっかり理解し、それに共感し、ユーザーに忠実にストーリーを届ける。
その為にできる事を模索し日々取り組んでいくことが自らに課せられた課題と心に留め、自分自身が成長する事で皆様へのお返しができるようにこれからも頑張って参ります。
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